私は卒業式を小学校、中学校の義務教育と高校の3回しか経験をしていない。幼稚園だと卒園式になってしまうし。娘がいるので、娘の小学校の卒業式と中学校の卒業式という、親としての卒業式の経験もあるから、それぞれの想い出があるのかも知れない。
先ずは自分の事。私は卒業式で泣いた事は今までにない。私の妹は、卒園式で泣いていた。泣いていたと言う可愛い物ではなくて、泣き叫んでいたという方が合っていた。2つしか離れていないのに、何かあったのかな?と思えるほどの大きな声で、泣き叫ぶ妹を冷ややかに見ていた事は未だに覚えている。
小学校での卒業式は、その頃の私自身がかなりおませな考えの子供だったので、小学生ではなく中学生になれることや、ティーンという言葉に惹かれていたので、早く卒業式が終わって少しでも大人に近づける事の嬉しさがいっぱいだったと言う想い出がある。終始、喜んでいる顔だったのではないかと今でも思う。
中学校での卒業式は、これもまた、早く中学生を終えて高校生になりたくて仕方ない子だった。比較的、自由な校風だった学校だったのだけれど、さすがに受験シーズンになると色々とうるさくなる。「髪をしばれ」「スカートの丈をなんとかしろ」等。髪型が自由な学校なのだから、何をしていてもいいじゃないか!と強気だった私だったのだが、自分も受験を考えていく内に髪を縛っていることが多くなった。
そのため、卒業式には今まで抑えていた反動が出る。朝早く起きて、今まで以上にしっかりとヘアスタイルを決めて、誰が何と言おうと自分の好みのスタイルで学校へ行った。そんな卒業式での入場で、その日初めて先生を顔を合わせたのだけれど、先生が私を一目見て諦めの顔をしていたのが忘れられない。大人になった今だと、こんなに恥ずかしい事はないのだけれど、当時の私にとって先生の顔に優越感を感じた。あの年齢特有の厚顔なんだろうなと今は思う。
高校の卒業式は女子高だった分、これまでと同様だけれどまた毛色の違う「早くこの場所から出て、女だらけだったのを忘れたい」そんな事を考えていた。自分が進みたい学校とは違っていたので、我慢の3年間が終えた事が嬉しいだけの日々の集大成が卒業式だった。一番、印象に残っていないとも言える。
そんな自分の卒業式の想い出だったので、娘の卒業式にはきっと感動が待ってる!なんて思っていたのに、小学校も中学校も冷めた表情で淡々をこなす娘の表情を見た時「血は争えないのね」と痛感した。そうは言っても、卒業式が嬉しくて仕方ない私と、卒業式が寒いし面倒と思っていた娘とでは、意味が違うのだけれど。
人生の中で少ししか経験出来ない卒業式なのだけれど、私の中で一番の想い出は、中学生の卒業式の当日、教室で待っている時に妙にテンションが高かったのと何故か友達と追いかけっこになり、ちょっとした隙間を通った瞬間に、ブレザーのセンターベント部分をひっかけて破ってしまった事。
異様にテンションが高く、そんな無残な制服も今日で最後と言うだけで笑いが止まらず、とりあえず応急処置で縫い付けて、そのまま恥ずかしげもなく卒業式を行い、笑顔で退場した事が今の今でも、また年を重ねて行く度に思い出しては恥ずかしさに沈む想い出が一番です。