一般的に「卒業式の想い出」といえば、切なくも心温まる数十年経ってもいつまでも色鮮やかに心の奥底に残っているような良いイメージを連想される方が大半だと思います。

しかしながら僕の場合は小学校の卒業式の想い出というのが結構悲惨だったので、正直あまり想い出したくはありません。一体何があったのかを簡単にご説明させていただくと、中学校は違う学区になるので一緒の学校に通えなくなる当時僕が好きだった同じクラスの女の子に、自分が君の事が好きだという想いを率直に綴ったラブレターのようなモノを前日の夕方ぐらいにその子の家のポストに直接投函しに行ったんです。「卒業式の後、返事が欲しい」といった一文もそえて。

で当日卒業式の朝いつもと同じように投稿して教室に入ろうとすると、何だか廊下にまで聞こえてくるぐらいに教室の中が騒がしいんです。一体何なのかなと思いながら中を覗いてみると、黒板に昨日彼女の自宅のポストに投函した僕の自作のラブレターがデデンと貼り出されていたという訳です。こんなに悲惨なことってそうそう無いと思いませんか?その後はもうご想像がつくように、仲の良かった男友達連中からは冷やかされるは、女子生徒達からは好奇の目で見られるはで本当に最低でした。

唯一の救いは卒業式は午前中で終わって早く自宅に帰れるので、そういった周囲からの好奇の目に長時間さらされ続けずに済んだことぐらいですね。ちなみに後日何で彼女がそんな酷い事をしたのかその理由を直接聞かされました。何でも僕が卒業式の前日に彼女の自宅のポストにラブレターを投函して立ち去った直後ぐらいに、彼女が友達数人と一緒に帰宅して僕の手紙を見つけたようなんです。

で一緒に僕の手紙を読んだ彼女の女友達のグループの一人が「面白いから明日朝一番に登校して、教室の黒板に貼り出しちゃえ」といった提案を彼女にしたようなんです。その提案した女の子というのがグループの中を仕切っているような存在だったので、押しの弱い彼女は結局断りきれずにこういった酷い事をしてしまったと後から泣きながら謝られてしまいました。最終的に誤解が解けたので個人的には納得出来たのですが、やはりドラマや歌のように現実にはなかなか美しい卒業式の想い出を演出するというのは困難なようです。